かさねや二番肌と呼ばれる断層やキズ、石目を見極め、大きな原石を採れるよう火薬穴の数や場所、火薬の量を決めて発破します。
大割は、発破した原石を運びやすい大きさに割る作業。石に水をかけてキズを見定め、削岩機で穴をあけてセリ矢を入れ、玄翁で叩いて割っていきます。
大割された石を注文の寸法に合わせて割るのが小割です。石を見極めて割る位置を決めることを墨かけといい、熟練工にしかできない作業です。
小割した原石は加工場へ運びます。パワーショベルやクレーンを使って安全にダンプカーやトラックに積み込み、丁場から運び出します。
山から下りてきた原石を注文通りの形に切っていきます。丁場で見分けられなかった細いキズやナゼという石目のムラも確認しながら、切削機の刃を入れる場所を見極めます。
光沢を出して庵治石独特の石肌に仕上げ、耐久性を高めるために、何種類もの砥石を使い分けて丁寧に研磨します。自動機械研磨で磨けない部分は、職人の手で磨いていきます。
細かい加工はほとんどが職人の手仕事です。硬くねばりのある庵治石を少しずつ丹念に彫っていきます。きめ細かな作業は経験に裏打ちされた熟練技が欠かせません。
幾つもの工程を経て完成。しかし石目や色が合わない場合は取り替えとなります。キズや石目等の確認は全工程で行われ、不具合があれば、どの時点であっても原石注文からやり直します。